審査員スペシャルインタビューVo.03 〜石井理恵先生〜
- 6月8日
- 読了時間: 4分
国内外の若いピアニストたちにとって、新たな挑戦の場となる「国際ソリストコンクール ピアノ部門」。
今回が記念すべき第1回の開催です。
まだ始まったばかりのコンクールですが、
私たちはここを、演奏する人と聴く人がまっすぐにつながる場所にしていきたいと考えています。
このコンクールが特別なのは、“聴く力”と“導く力”を兼ね備えた『審査員』の存在です。
演奏技術だけでなく、その人がどんな音楽を奏でようとしているのか――
そんなところまで丁寧に耳を傾けてくださる、心ある先生方が揃っています。
このインタビューシリーズでは、審査にあたる先生方の音楽への想いや日常、
そして教育者としてのまなざしに触れながら、
これから舞台に立とうとする皆さんに、「このコンクールで挑戦したい」と思っていただけるきっかけをお届けしていきます。
コンクールを「試される場」ではなく、
「自分の音楽を届ける場」として感じてもらえるように――
そんな想いを込めて、お届けします。

ピアノの道に進みたいと思ったのは、何歳頃ですか?
その際、例えば学校(勉強・宿題など)とピアノの両⽴はどのようにされていましたか?
小さな頃から学校の先生になるのが夢でした。高校生の頃にピアノに目覚めて本格的に学びましたが、あくまで自分は学校の先生になり、吹奏楽の顧問になるんだと大学4年まで考えていました。ピアノと勉強の両立は難しいですが、朝早めに学校に行きピアノの練習をしたり、時間を上手く使うことを意識していました。
オフの日は何をして過ごしますか?また長期の休みがあればどう過ごしたいですか?
オフの日は心身のメンテナンスをしています。散歩、寺社仏閣巡り、美術館などが多いです。できる限り内観できるようにと意識しています。
長期の休みがあれば家族と長期の旅行をしたいです。行ったことの無い場所や自然の豊かなところに行きたいです。
今まで数多くのコンクールに参加されたかと思います。
その中で思い出したくもないくらい「やらかしてしまった…」と言う黒歴史はありますか?
コンクールの演奏でド派手にやらかした事はありませんが、守りに入ってしまって思うように行かなかったことはあります。
演奏会の本番で一度だけ盛大に暗譜を飛ばしたことがあります。
その時には極端な炭水化物抜きのダイエットをしていました。
それ以降、炭水化物抜きを止めたら暗譜も飛ばなくなり、炭水化物のエネルギーの大切さを感じました。
舞台袖で手が冷えて指が動かなくなってしまったことはありますか。
どのように対処しましたか。
また、指が冷えないオススメの方法があれば教えてください!
冷えないように手袋や冬はカイロを持ち歩きます。舞台袖では屈伸や肩回し、手腕のストレッチなど軽く体を動かしておきます。体を軽く動かすようになってから普段の本番では冷えを余り感じなくなりました。
本番前のルーティンはありますか。
(必ず〇〇を摂取するようにする・前日は何時間寝るようにする、など)
基本的にルーティンを作らないようにしています。呼吸法やポジティブなイメージを持つことは普段から取り入れています。コンクールなどで本番が早い時間の時には、その時間にピークを作れるように数日前から早起きなどして調整していました。
練習のモチベーションが下がったときはどうしてますか?
(生徒さんへのご指導も含めて)
どうしてモチベーションが下がったのかを内観するようにしています。そこから練習のアプローチを変えてみたり、場合によっては思い切って休んでみてリフレッシュすることも大切かと思います。
演奏時に心掛けていることはありますか?(生徒さんへの助言も含めて)
演奏時には何か特別なことをやってやろうと気負わずに、自分の感じる音楽を誠実に、音に心を込めて演奏しようと思っています。恩師である野島稔先生が「音楽を勉強しつづける人生以上に幸せなことはないよ」と仰られていたことが本番の前に良く思い出し、実感しています。
インタビューご回答ありがとうございました。
石井理恵先生のXもぜひチェックしてみてください。
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